3.1. 伊丹-但馬は本州本土唯一の”県内線”
伊丹-但馬線は、実は本州本土でただ一つの県内線です!但馬空港は、兵庫県北部の豊岡市にあります。大阪国際空港こと伊丹空港は、大阪と名は付いているものの、大阪府豊中市・池田市、兵庫県伊丹市にまたがっています。したがって、兵庫県内を結ぶ県内線ということができるわけです。
もちろん国内には他にも同一と同県内結ぶ路線はいくつかあります。しかしながらその大半は、大きく離れた列島本土と離島を結ぶもの、あるいは広大な北海道内を結ぶ路線です。
一方で比較的近い立ち位置にあるのが、島根県の出雲-隠岐線、熊本県の熊本-天草線でしょうか。しかし本州本土の県内線と限定すれば、やはりこの伊丹-但馬線のみであり、唯一無二の特徴ある路線だと言えます。
3.2. プロペラ機で遊覧飛行
伊丹-但馬線もう一つの特徴、それはATR42-600というプロペラ機による運行という点です。
伊丹-但馬線は鹿児島空港を拠点にするJALグループ、日本エアコミューター(JAC)により運航されています。大都会にある伊丹空港からわずか48席のプロペラ機で旅をする、何とも不思議で面白い体験が楽しめます。
プロペラ機に搭乗するためには、伊丹空港ではターミナルから専用バスで機体のすぐ近くまで移動し、タラップで搭乗。
そして但馬空港ではターミナルビルから直接徒歩で機体まで向かいます。
こんな体験も、小型プロペラ機でしか味わえない魅力の一つでしょう。
運が良ければ、但馬空港にちなんだコウノトリ号がやってくることも!
オレンジ色の装飾が美しいコウノトリ号。運よく出会えたらラッキーです。
また短距離かつプロペラ機での運航なので、高度の低いところを飛行します。
伊丹-但馬の間はわずか68マイル、しかし途中眼下には険しい山々が広がり、迫力満点の景色が楽しめます(画像ギャラリー参照)。 こんな手軽にスリル満点な遊覧飛行を味わえる路線はそうそうありません!
3.3. 乗客は修行僧ばかり?!
前述のように、伊丹-但馬線はJGC回数修行の聖地といわれるほど有名かつ人気な路線です。俗に伊丹から但馬に向かい、そのまま折り返し30分後の便で伊丹にとんぼ返りすることを”但馬タッチ”と称したりします。実際に私が搭乗したときも、但馬空港到着後ターミナル内にとどまり、そのまま30分後の折り返し便でとんぼ返りしている方が十数名いらっしゃいました!
また2019年5月の但馬空港開港25周年記念日の際には予約はほぼ満席、搭乗した方の大半は航空マニアか修行僧という状態で、また多くのかあがとんぼ返りされていました。
伊丹-但馬線でやたら写真を撮っていたり、ターミナルで挙動不審な様子の方がいらっしゃったら、同じ修行仲間かもしれませんよ?
4. 名所・グルメ案内
伊丹空港から約30分で行くことができ、かつ安いためJGC修行の聖地として名高い但馬空港。
JGC修行で訪れる方の中には、今回の私のように但馬に到着しても、30分足らずで伊丹に折り返す単純タッチをするという方も少なくないでしょう。
しかし但馬空港周辺には数多くの名所が存在します!
それらを全く楽しまずに帰るのは実にもったいない!
是非とも但馬地域の魅力にも存分触れてください!
なお本記事の修行では一切観光せずとんぼ返りしていますが、記事構成の都合上別日に再訪した際の体験をもとに、但馬地域の魅力をご紹介します。
4.1. 魅力満載!但馬地域の概要
但馬地域の名所スポットはとても多く、一日で巡ることは困難です。
・コウノトリの郷公園
・出石の城下町
・城崎温泉
・玄武洞
・竹田城
・生野銀山
ぱっと思いつくだけでもこんなにあります!
地形的にも山、川、海の風景を楽しむことができ、昔ながらの歴史を味わうこともできる、贅沢な地域です。
またグルメも但馬牛に日本海のカニと高級グルメが勢ぞろい!
私も但馬地域を訪問は、未だに上述名所のうち3箇所しか訪れることができていません。そのため本記事ではその3点のみ紹介させていただきます。
また観光には但馬空港からも乗車できる観光バス”たじまわる”を利用しました。こちらについては過去記事(内容一部重複します)をご覧ください。
但馬空港発観光バス「たじまわる」で効率的に日帰り観光! コウノトリ・出石・城崎温泉 [但馬空港25周年]
4.2. コウノトリを見に行こう!兵庫県立コウノトリの郷公園
コウノトリ但馬空港と愛称にも使われているコウノトリ。日本国内のコウノトリは一度絶滅してしまいましたが、2005年からここ但馬では野生復帰事業が行われています。
兵庫県立コウノトリの郷公園ではコウノトリの解説を含む充実した展示物や、飼育中のコウノトリの姿を間近に見ることができます。
また周辺の田んぼには人口巣塔が設けられ、野生に返したコウノトリの親子の姿を確認することができます。
写真は5月訪問時のもの。5月下旬から6月上旬はひなの巣立ちの季節。
4.3. 城下町出石の皿そばでフードファイト!
出石という地名はご存じでしょうか?「いずし」と読みます。
豊岡市の一部にあり、かつての出石城の城下町と栄えた地域です。但馬の古京都と呼ばれ、その碁盤目状に整備された街並みは豊岡市出石伝統的建造物群保存地区の名称で、国の重要伝統的建造物群保存地区として選定されています。
そんな歴史ある出石の名物が、皿そばです!
その特徴は、写真のように出石焼の小皿にそばを盛り付けた皿そばを、何枚も食べるというもの。わんこそばの皿バージョンのようなものです。
出石の皿そばのルーツは実は信州なのだとか。
江戸時代に出石藩主松平氏と信州上田藩の仙石氏(仙石政明)がお国替えとなり、その際に信州から来たそば職人の技法が、現在の出石そばに継承されているのだとか。
そのためか麺つゆもいわゆる関西風、とはちょっと違った味わいのように感じました。
私がいただいたお店のメニューでは、5皿で一人前とのこと。 20皿食べると”そば通の証”がもらえますので、自信のある方は挑戦してみては?
4.4. 城崎温泉でまったり
言わずもがな但馬地域最大の目玉といえばやはり城崎温泉です!古くから人々に親しまれているこの温泉街は、志賀直哉の「城の崎にて」の舞台でもあり、近年では兵庫県西宮市の某元議員のスキャンダルでも一躍有名となりました。
温泉街には高級旅館が多数立ち並びますが、日帰り入浴可能な温泉もまた複数あります。
一つの温泉にじっくり浸かっても良し、いくつかの外湯めぐりをしても良し。じっくり温泉を満喫しましょう!
また城崎温泉ロープウェイを利用し山頂に上ると、城崎温泉の街並みと日本海の絶景を眺めることができます。
こちらの景色はミシュラングリーンガイドで一つ星を獲得し、まさに世界に認められた場所です。
4.5. [期間限定]但馬・城崎温泉格安キャンペーン
キャンペーンその1
JALダイナミックパッケージでは、往復コウノトリ但馬空港を利用(伊丹空港での乗り継ぎ利用含む)し、但馬(豊岡市、朝来市、養父市、香美町、新温泉町)に宿泊すると1名につき8000円が助成されるキャンペーンが実施されています!
さらに但馬で使用可能な1000円クーポンも付きます!
対象期間は2021年3月30日(火)まで、Go Toキャンペーンのような発着地域の縛りもありません。
JALダイナミックパッケージキャンペーンその2
2020年8月31日までの期間限定で、城崎温泉ではWelcome to Hyogoキャンペーンが実施されています!
対象が関西2府4県(兵庫県、大阪府、京都府、滋賀県、奈良県、和歌山県)および 岡山県、鳥取県、徳島県在住者と限定されていますが、是非城崎温泉への旅行もご検討されてはいかがでしょうか?
4.6. 1日1組限定!但馬空港見学ツアー
こちらは本記事執筆時に但馬空港のHPを参照した際に発見したもので、私もまだ参加したことが有りません!
但馬空港では1日1組限定で、但馬空港のあらゆる場所を見学できるツアーが開催されています。
但馬空港のパトロールカーに乗り、普段は立ち入れないエリアにはいたり、伊丹便の出発時には滑走路横から離陸を見学!
他にも滑走路や格納庫など但馬空港の隅から隅まで知り尽くすことができちゃいます。
料金は
平日:大人5,000円、小人2,500円
土日祝日:大人7,000円、小人3,500円
と少々お高めですが、それでも一度は参加してみたい!!!
詳しくは但馬空港公式HPをご覧くださいませ。
5. まとめ
手軽かつお得に利用できる、羽田発の伊丹経由但馬タッチ修行。先得運賃はもちろんのこと、スカイメイト運賃やダイナミックパッケージの活用など、工夫の幅が広がる路線でもあります。
またプロペラ機に搭乗という貴重な体験ができ、フライトは風光明美、目的地の但馬地域も魅力あふれる観光地。
JGC修行をするからには、伊丹-但馬線は常識といっても過言ではありません!
嗚呼、記事書いていたら城崎に行きたくなってしまいましたのでこれから予約しにいきます(^^)
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最後までお読みいただき、ありがとうございました!