JAL上級会員であるJALグローバルクラブ(JGC)の獲得を目指しひたすらにJAL便に搭乗する、俗にいうJGC修行。その中でもFLY ON POINT (FOP)というものを一定数貯めることでステータス獲得を目指す方法は、FOP修行と呼ばれます。このFOP修行は利用路線や運賃、利用クラスなど複雑な計算が絡み、とても厄介で面白いものです。
JAL国内線では普通席の他にクラスJ、ファーストクラスという上位クラスの座席が設定されていますが、こちらもFOPに影響を与えます。
そこで今回はクラスJ、ファーストクラスに注目し、FOP修行ではこれらを利用した方がお得かどうか、詳しく考えていきます。
目次
1. クラス別積算FOPの計算方法
2. 国内線ファーストクラスのFOP単価は最安8.1円!
3. クラスJ利用がお得な路線は?
4. まとめ
5. クラスJ・Fクラス路線別FOP単価一覧
1. クラス別積算FOPの計算方法
まずJALグループ便のフライトで積算されるFOPの計算方法について簡単に確認していきましょう。
FOPは下記の3要素によって決定されます。
- フライトマイル
- FOP換算率
- 搭乗ボーナスFOP
これら3要素の計算はとても複雑です。
しかし今回の主役である国内線クラスJ・ファーストクラスに限って言えば、至ってシンプルです。
まずフライトマイルは、区間マイルと利用運賃のマイル積算率によって算出されます。
区間マイルは予め定められた路線毎のマイル数です。例えば東京-大阪間は280マイル、東京-那覇間は984マイルとなっています。
利用運賃のマイル積算率は、これまた少々複雑です。しかし今回は詳細は割愛し、クラスJあるいはファーストクラス利用時に加算されるFOPにのみ注目。こちらは至ってシンプルです。
利用する運賃種別に関わらず、次のようにフライトマイルが加算されます。
- クラスJ利用時は区間マイルの10%
- ファーストクラス利用時は区間マイルの50%
したがって羽田-那覇(区間マイル数984)の場合、追加加算されるマイル数は
クラスJ:984×0.1=98マイル
ファーストクラス:984×0.5=492マイル
※小数点以下は四捨五入
となります。またFOP換算率は、国内線では一律して2倍です。したがって追加加算分のフライトマイルに2倍して、羽田-那覇(区間マイル数984)では
クラスJ:98×2=196 FOP
ファーストクラス:492×2=984 FOP
が加算されることになります。
ここまでまとめると、追加加算されるFOPは
クラスJ:区間マイル×0.2
ファーストクラス:区間マイル×1
ということになります。また国内線では路線に関わらず、クラスJは普通席+1000円、ファーストクラスは+8000円となっています(厳密には予約可能運賃の制約があります)。
したがって、座席クラスのFOP単価は路線の区間マイルにより影響を受けるということになります。
※参考
JALホームページで簡単にフライトマイル数、FOP数を計算できます。
2. 国内線ファーストクラスのFOP単価は最安8.1円!
JAL国内線でファーストクラスの設定があるのはわずか4路線。それぞれの区間マイルと、ファーストクラス利用により加算されるFOPは次の通りです。
搭乗区間 | 区間マイル | Fクラス FOP単価(円) | |
羽田 | 那覇 | 984 | 8.1 |
羽田 | 福岡 | 567 | 14.1 |
羽田 | 札幌 | 510 | 15.7 |
羽田 | 伊丹 | 280 | 28.6 |
最もFOP単価の安い路線は羽田―那覇線で、8.1円です。この路線はFOP修行において、国内線の中では断トツの人気路線。さらに984FOPも貯まるのでその威力は甚大です。
一方で距離の短い羽田-伊丹線は280FOPしか加算されず、単価も28.6円。
FOP修行での目安となるFOP単価には諸説ありますが、10円を越えるとコスパが悪いという印象があるようです。
したがって、羽田-那覇線以外の3路線は単価的にはお得感が薄れてしまいます。しかしながら、一度に多くのFOPを獲得できるという点では(羽田-伊丹線を除き)活用の余地がありそうです。
また後述のように、単価においてはクラスJの方がお得です。
3. クラスJ利用がお得な路線は?
JALグループでは多くの路線にクラスJが設置されており、路線毎の比較は少々面倒です。
そこで、JALホームページの国内線区間マイル表を参考に、路線別のクラスJ利用時の加算FOP数とFOP単価の一覧表を作成しました!
一覧は記事末に載せてあります。
ここでは一部を取り上げます。
最もFOP単価の安い路線は、JTAの羽田-石垣線、区間マイルは1224マイルの長距離路線。184FOPが積算され、FOP単価はなんと4.1円です!
次にファーストクラスの設定がある4路線はこのようになっています。
搭乗区間 | 区間マイル | クラスJ 積算FOP数 | クラスJ FOP単価 | |
羽田 | 那覇 | 984 | 197 | 5.1 |
羽田 | 福岡 | 567 | 113 | 8.8 |
羽田 | 札幌 | 510 | 102 | 9.8 |
羽田 | 伊丹 | 280 | 56 | 17.9 |
羽田-那覇ではFOP単価5.1!福岡、札幌も10円未満とファーストクラスに比べはるかにお得です!しかし加算FOP数はファーストクラスと比べるとごくわずかになってしまうので、単価とFOP数どちらをとるか選択しなければなりません。
他路線に関しても、FOP単価を参考にクラスJを利用するか、それとも普通席を利用するか判断すると良いかと思います。
4. まとめ
クラスJ、ファーストクラス利用時の加算FOP数・単価は、搭乗路線の区間マイルにより決まります。
ファーストクラスは加算FOP数の多さが魅力ですが、単価的にはお得さに劣ります。FOP数を求めるのであれば利用してもいいかもしれません。
クラスJは長距離路線では破格のFOP単価を誇りますが、加算数は微々たるものです。したがって加算数は気にせず、搭乗路線のFOP単価を見極めた上で判断すると良いでしょう。
以上、ファーストクラスとクラスJでの加算FOPについて紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
FOP修行計画の際にお役立ていただければ幸いです。
お読みいただきありがとうございました!