前回は下関にある火の山公園から関門海峡を眺めました。
今回は関門海峡トンネル人道を戻り、門司港市街地へと向かいます。
関門海峡トンネル人道を戻る場面は省略して、再び九州門司港側へとやってきました。
ここからは往路のトロッコ列車とほぼ同じルートを、門司港駅まで歩いていきます。
海沿いに遊歩道が整備されており、潮風にあたりながら散策できます。
対岸下関市街地はなかなか大きいようです。
長細い建物は海峡ゆめタワーで、展望室の最上階は143mにあるそうです。
火の山公園のかわりに海峡ゆめタワーに行くのも良さそうです。
他にも観覧車も見え、対岸下関も立派な観光都市のようです。
往路のトロッコ列車で通過したトンネル。
トロッコ列車の駅を目印に現在地を把握して門司港を目指します。
後ろを振り返ると、関門海峡大橋と色づき始めた紅葉が見えました。
線路沿いをひたすら歩いていき…
門司港観光の中心部、門司港レトロ地区にやってきました!
天候にも恵まれ、青い空と海、そして赤いレンガの建物との色合いがとても綺麗です。
横浜みなとみらいの赤レンガ倉庫に似たような雰囲気です。
ここで門司港について調べたことを簡単にご紹介します。
門司港は明治初期に開港し、明治・大正では筑豊炭田で採掘した石炭の輸出をはじめとした貿易の拠点港となっていました。
また日清戦争・日露戦争では大陸へ送る食料や兵器、衣服などを多く扱っていたようです。
第一次世界大戦後には横浜、神戸と並んで日本三大港と称され、日本の重要な国際貿易拠点となっていました。
そのため当時銀行や商社が次々と門司に支店を出し、門司港という街が発展していきました。
その後第二次世界大戦後は大陸貿易の縮小や石炭輸出量の減少により衰退し、残念ながら国際貿易港としての地位は低迷。
しかし明治・大正時代から残る建物を活かして観光地として活性化しようという取り組みが始まり、1995年に[門司港レトロ」として生まれ変わりました。
なので門司港の歴史は100年以上と長いものの、観光地として本格化したのはここ20数年とつい最近のことのようです。
門司港にも門司港レトロ展望室というタワーがあり、関門海峡とレトロな街並みを見渡すことができるようです。
今回時間の都合上上りませんでしたが、高いところから見下ろしたレトロな街並みは十分見る価値がありそうです。
タワーの手前左にあるのは旧門司税関。
明治45年に建てられた二代目門司税関の建物を、平成6年に北九州市が外観を中心に一部復元したものです。
中には無料に入ることができ、中には明治時代からそのまま残っているレンガもあります。
撮影可能か不明だったため写真には残していませんが、建物内の天井吹き抜けのエントランスホールや階段からは洋風のまさしくレトロな雰囲気を味わえました。
こちらのレンガ造りの建物は大連友好記念館(旧国際友好記念図書館)。
門司港は昔中国の大連市と国際航路を結んでおり、1979年には北九州市と大連市が友好都市を提携。
その友好都市締結15周年を記念して、ロシア帝国が1902年に大連市に建築した鉄道汽船会社の建物をモデルに複製、建築したようです。
なお建物内にはちょっとお高そうな中華レストランが入っています。
ところでレトロな建物の他に、門司港レトロのシンボルとなっているものがあります。
ブルーウィングもじ(はね橋)です!
全長約108mある日本最大級の歩行者専用はね橋で、1日6回跳ね上がるそうです。
はね橋を訪れた時たまたま跳ね上がるタイミングで、その一部始終を撮影できました。
橋自体は大きいというわけではありませんが、その跳ね上がり方が尋常でなく迫力がありました!
水面に対しなんと60度も跳ね上がるそうです。
門司港観光でこのはね橋は絶対に外せないポイントだと断言できます。
さて門司港レトロ地区では、なにやら作業が行われていました。
何をしているかわかりますか?
実は門司港レトロを訪れた日の夜とその翌日夜に、大規模なライトアップイベントが行われていたようです。
MOJIKOや2018の文字のライトアップもあれば、花のような模様に並べてあるものも。
弾丸でやってきた私は夜には福岡空港から東京に帰らなければならないため残念ながらライトアップは見れませんでした。
レンガ造りの街並みでのライトアップはさぞかし綺麗だったことでしょう…。
さて門司港を散策していたら14時を過ぎました。
実はまだ昼食を食べていない、ということで門司港のご当地グルメ「焼きカレー」を食べることにしました。
実は門司港に来るまで焼きカレーというものを知らなかったのですが、つい美味しそうな写真を掲げているお店に誘惑され食べてみることに。
色々と種類がありましたが、そのうちの野菜焼きカレーなるものを注文。
見た目はあれですね!ドリアに似ています。
いざ食べてみると、食べている感じもなんとなくドリアのような感じでした。
ざっくりとした感じでは、ドリアをカレー風に味付けして強めに焼きを入れたようなイメージでしょうか。
しかし単なるカレー風味のドリアではなく、チーズと卵がカレーとよく合って、想像できないくらい美味しいです!
またこの焼きカレーの中には温泉卵のようなものが入っていて、それをくずしながら食べるととろけるような食感が味わえます。
全国各地にご当地グルメはありますが、この焼きカレーは間違いなくトップレベルに君臨することでしょう。
実際に「よこすかカレーフェスティバル」で総合グランプリに輝いたこともあるようです。
こうして無事門司港を満喫し、先の目的地へ向かうためにJR門司港駅にやってきました。
門司港駅舎も随分とレトロな外見です。
なおなぜこんな至近距離で撮影しているのかというと…
駅前広場は絶賛工事中のためこれ以上後ろに下がれなかったからです(笑)
この門司港駅舎は大正3年)に建築され、1988年に駅舎としては初めて重要文化財に指定された歴史的価値のあるものだそうです。
そして2012年9月から本格的な保存修理工事が行われており、2019年3月10日本格的に使用開始となるようです。
それに先立ち、訪問した日にはタイミング良く門司港駅一部開業イベントが開催されていました!
色々とイベント内容があるようですが、小さい子が楽しめそうなものが中心です。
また改札内には謎のゆるキャラが…
この子は「じーも」という北九州市門司区の公認ゆるキャラだそうです。
北九州市のホームページによると妖怪うみぼうずの末裔なんだとか。
小さい手でひたすら手を振ってきたので振り返してあげました(笑)
門司港駅舎の話に戻りますが、駅舎の中もレトロで豪華な造りとなっています。
駅舎正面から入ってすぐのエントランスが次の写真です。
左にあるのがみどりの窓口への入口。
券売機やちょっとした窓口(?)もとても現代のものとは思えません。
ただの券売機がこんなシックな置き方をされている駅はそうないはず…。
レトロ調な駅舎から改札に入った後も見どころがいくつかあります。
まずホームそのものからレトロさが染み出ています。
この焦げ茶というのか黒っぽい色合いの屋根と柱があり、いかにも昔風の駅名標がぶら下がっています。
果たして数十年後、これが平成30年末に撮った写真だと言って信じてもらえるのでしょうか?
白黒にして大正時代の門司港駅だと言っても通じるかもしれません。
…右端の電車がなければ騙せるかもしれませんね。
線路と線路の間には昔使われていたであろうホームも残っています。
写真ではわかりにくいですが、現代のものよりずいぶんと低いホームです。
他にも謎の池(?)があったり…
鶴のモニュメントがあったりと、ところどころに面白いものがありました。
次回予告
ここまで長くなりましたが、北九州空港から関門海峡や門司港を散策し、北九州エリアを満喫することができました。
時刻は15時。陽が沈むまでまだ時間はありますが、夜には福岡空港から東京へと戻らなければなりません。
北九州を後にし、福岡空港へとおよそ80kmもの移動をすることになります。
しかしここで思いもよらぬトラブルに巻き込まれることになったのでした…。