門司港を存分に満喫しましたが、ついにお別れの時間。福岡空港へ向かうためJRで博多を目指します。
旅行記の前に、簡単に小倉-博多間の移動について解説します。
門司港から福岡空港まで鉄道を利用する場合、途中小倉と博多を経由していくことになります。
このうち小倉-博多間は、JR九州管轄の鹿児島本線(在来線)とJR西日本管轄の山陽新幹線で行く2つの方法があります。
そこでYahoo! 乗換検索で所要時間と運賃を比較します。なお所要時間は乗車時間として考えていきます。
まずは最速間違いなしの山陽新幹線利用の場合。
所要時間はわずか16分、料金は自由席利用で2,110円です。
70km近い距離を一瞬で移動できますが、その分お金もかかるということです。
次に在来線鹿児島本線を利用する場合。
こちらは特急を利用する場合としない場合で分けて考えます。
快速列車を利用する場合、所要時間は63分、料金は1,290円です。
また門司港始発の快速が多いため、門司港から博多まで一本で行けることもメリットです。
特急を利用する場合、所要時間は44分、料金は1,800円になります。
しかし特急は、JR九州のネット予約を利用することで安く抑えることができます。
九州ネットきっぷではPCやスマホで事前に特急・乗車券を予約し、駅で切符を受け取ります。
特急指定席を自由席と同等かそれよりも安く利用でき、かつ受け取り前までは何度も予約変更できる便利な切符です。
博多-小倉間では指定席1,440円で設定されており、自由席利用時の1,800円より360円も安くなります。
以上3通りを一覧比較すると
・山陽新幹線:所要16分、2,110円
・在来線特急:所要44分、1,440円(ネット予約)
・在来線快速:所要63分、1,290円
となります。このうちどれを利用するかは好みによるでしょう。
やたがらすはというと、JR九州の特急ソニックに乗りたいということもあり、旅行開始前に特急を利用するためにネット予約をしていたのでした。
1番乗り場に停まっている赤い電車です。
1編成9両ぐらいあり、博多まで相当需要の大きい区間だということがわかります。
このド派手な電車に揺られること約10分、小倉に到着です。
ここで一旦改札を出て、ネットで予約した特急の切符を受け取りました。
小倉から博多までは約45分。
途中沿線には北九州工業地帯や旧スペースワールドがあり、見所の多い区間でもあります。
またJR九州の特急はデザインが凝っていることでも知られており、乗車を楽しみにしていました。
しかしここで予期せぬトラブルが発生。
乗車まであと15分といったところで博多までの途中駅で人身事故が発生し、運転見合せになってしまいました。
運転再開見込みは立たず、このままでは飛行機に間に合わないかもしれない…最悪です。
というわけで急遽山陽新幹線で行くことになりました。
ネット予約きっぷは受け取り後の払い戻しは手数料などがかかりますが、今回は全額返金となりました。
しかし新幹線を利用するなら自腹で払えとのことで、2,000円もの出費に…。
もしJR九州とJR西日本で会社が分かれていなければ、振替輸送でそのまま新幹線に乗れたかもしれません。
しかし大変なのはここからです。
同じように特急から新幹線に変更して博多に向かう人が非常に多く、新幹線ホームは地獄絵図と化していました。
あまりの惨状に写真なんか撮ることもできませんでした。
列車がやってきて自由席車両に乗り込むものの、空席はおろか客席にも入れません。
仕方なくデッキで、肩幅が触れない程度の通勤列車並の状態で博多まで耐えることになりました。
元々列車旅も好きですが、それは窓から流れ行く景色を眺められてこそ楽しめるものです。
したがって窓から外を見れないデッキでの乗車はただただ苦痛でしかありませんでした。
しかも新幹線のデッキってかなり揺れるんですね。
300km/hというとんでもない速さで走っていることもあり、足元がガタガタして立っているのも大変です。
まさに奴隷輸送新幹線と言いたくなるような移動でした。
しかしたった16分の乗車で済んだからまだ良かったものです。なんとか博多に到着。
当初特急でゆったりと博多に着いた後は駅前を散策する予定でしたが、新幹線への変更などんのゴタゴタのせいでもうクタクタです。
なのでさっさと福岡空港へ向かいゆっくり休むことにしました。
しかしその前に一ヶ所だけ行きたいところがありました。博多阪急の地下食品コーナーです。
九州って美味しいものが本当に多いんです。
福岡だけでも博多明太子やもつ鍋、博多ラーメンなど挙げていったらキリがありません。
そのためデパ地下には九州の美味しいものがたくさんあるわけですが、そのうちあるものを見に行ったのです。
さてこちらの写真、何かわかりますか?
九州の醤油は甘いことで有名で、その種類も豊富にあります。
九州の醤油がなぜ甘口なのかには諸説あり、奄美群島など砂糖が豊富な土地が近いから、昔オランダから輸入した大量の砂糖がきっかけで甘くなった、海に囲まれた土地柄お刺身をより美味しく食べるために甘口の醤油が発明された説などがあるそうです。
辛子明太子など超有名どころはもちろん良いですが、こういうご当地調味料もなかなか面白いものです。
甘口醤油コーナーを一目見て十分楽しみました。
福岡空港へ向かいます。
博多駅から福岡空港までは、地下鉄でたったの2駅という神立地です。
さて時刻は17時前といったところ。
夕食には早い気はしましたが、夜のフライトに備え食事をすることにしました。
福岡空港絶賛リニューアル工事中ですが、だいぶ新エリアがオープンし飲食店も充実しています。
九州のグルメはラーメン無くして語れません。
福岡空港にはラーメン滑走路というラーメン店を集めたコーナーがあります。
このラーメン滑走路の面白いところは、九州以外の地域からもラーメン店が出店していることです。
なので九州外からやってきて人はここで九州のラーメンを食べる、逆に九州から出かける人は他地域のラーメンを食べてみるなど、様々なニーズに答えられるようになっているわけですね。
これらいずれかのラーメンを食べても良かったのですが、もっと食べたいものがありました。
福岡名物もつ鍋です!
このお店には一年ほど前にも訪れたのですが、2人以上のテーブル席の他に、1人向けのカウンター席もあるんです。
そして実際に1人で来店しもつ鍋を楽しんでいるお客さんも多いことが特徴。
そのため一人客でも周りを気にせずもつ鍋が食べられます!
もつ鍋などこういうお店の多くは2人以上の来客を想定し、そのようなお客さんばかりということも少なくありません。
なのでそういう店に1人で入るとちょっと食べ辛いので、今回は一人旅客でも問題ない嬉しいお店なわけです。
もつ鍋はほとんど出来上がった状態で出してくれるので、卓上でちょっと温めるだけですぐに食べられます。
だしの味は味噌、醤油、水炊き風の三種類ありましたが、お店の人曰く味噌がダントツで人気とのことでしたので味噌を選択。
また追加メニューで辛子明太子や辛子高菜などの盛り合わせも注文。
飲み物も含めて2,700円程度とそれなりのお値段でしたが、空港で手軽に福岡の味を楽しめるので是非おすすめしたいお店です。
次回予告
弾丸福岡日帰り旅行もいよいよ終盤。
飛行機に乗り込み、本州の夜景を眺めながら東京羽田空港へと向かいます。